ブランディング プロモーション ウェルビーイング 2023.02.02
朝日広告社が取り組むAging Gracefullyプロジェクトが高い共感を生む理由

目次
プロジェクト発足前夜
「Aging Gracefully」という概念
2018年4月 宣言広告でプロジェクトスタート! 75%の女性がコンセプトに共感!
40代~50代女性は多種多様でロールモデルが不在
Aging Gracefullyプロジェクトを通じて社会変革を

プロジェクト発足前夜

Aging Gracefullyプロジェクトは2018年に発足した40~50代女性を応援するプロジェクトです。
人生100年時代と言われて久しい昨今、朝日新聞社と宝島社『GLOW』と弊社の三社で、女性が年齢を重ねることに新しい価値観を世の中にもたらすことを目指して取り組んで5年目を迎えました。

まずスタートした2018年の状況を振り返ってみたいと思います。
二つのファクトがありました。
① 2020年に女性の半数が50歳以上になるというデータ(注釈1)
② 日本のジェンダーギャップ指数の低さ(注釈2)

それとともに、「アンチエイジングへの違和感」を発信する女性誌が増えていたり、著名人からの「ありのままの自分を受け入れたい」、「加齢による成長や経験が増えることをポジティブに捉えたい」というような発信も増えているということがありました。(注釈3)
当時はSDGsも今日ほどの認知を獲得していませんでしたが、「ジェンダー」の問題に関しては高い関心がもたれていました。

「Aging Gracefully」という概念

そのような背景のなか弊社のプロジェクトメンバーがリサーチしていくと、「Aging Gracefully」という概念が欧米で浸透しているということにいきつきました。この概念は名称を含めて、当時日本ではほとんど知られていなかったと思います。
直訳すると「優雅に年を重ねる」。単純に文字面だけで受け取るとセレブリティの概念と誤解され、逆に意図しない分断を誘発する恐れがあると思った私たちは、それを「わたしらしく、ゆるっと、優雅に輝く」と翻訳し、「アンチエイジング」に代わる加齢に対する新たな価値観として日本で浸透させていくことを目指しました。

2018年4月 宣言広告でプロジェクトスタート! 75%の女性がコンセプトに共感!

2018年4月。朝日新聞、宝島社『GLOW』、AERAでプロジェクトのスタートを宣言する広告を実施しました。
吉田羊さんをメインに、1歳~90歳まで100人の女性に集まっていただき、2020年の女性の年齢構成を100人に置き換え、「わたしらしく」輝いている女性の象徴である吉田羊さんを中心に、40代と50代女性に光りが当たるというコンセプトの広告でした。
この広告を実施した際に取ったアンケートでは女性の74.8%がコンセプトに共感を示し、40~50代女性に至っては81.3%の共感を得ることができました。

以降、Aging Gracefully特設サイトや朝日新聞紙面、宝島社『GLOW』でファッション、美容、更年期、趣味など様々な情報発信を行っています。

40代~50代女性は多種多様でロールモデルが不在

「40~50代女性のマーケティングは難しい」という言葉を多くのクライアント様から聞きました。その要因はどこにあるのか…。
女性の後半のスタート時期にあたる40代、50代では就業、婚姻、子供の有無によってライフコースが分岐し、様々なライフコースが存在する状況が見えてきました。弊社が三菱総合研究所「生活者市場予測システム(mif)」から40-50代女性の属性を抽出したものが下記の図となり、ライフコースが多様化し、マジョリティが不在となっている状況が鮮明です。(注釈4)

この結果、悩みの種類もこれまでより多様になっているのではないかと想像されます。
更にこの世代は男女雇用機会均等法が浸透し、女性の就業に対する意識が変わってきた最初の世代と言え、そのために先行するロールモデルの存在も少なく、ありたい姿を描きにくい現状があると考えています。つまり、これまで日本に前例がない新しくできた層であり、これまでの概念ではとらえきれず、それゆえに「マーケティングが難しい」という状況が起こっているのではないかと考えられます。

Aging Gracefullyプロジェクトを通じて社会変革を

40~50代は人生100年時代の中間地点です。
女性の「素敵さ」は多様であり、素敵さを無理なく一生伸ばせる時代になったはずなのに、多様性という言葉が広く浸透してきた昨今でも、加齢に対するイメージはいまだに良くないものとしてとらえられることが多いのではないかと思います。そのような意識の改革を朝日新聞社、宝島社『GLOW』と行っていくことはもちろん、さまざまな商品やサービスを提供する企業の方々とも一緒になって、社会を巻き込んでいきたいと思っています。

次回コラムでは企業がAging Gracefullyプロジェクトに賛同し、ともに取り組んだ施策の事例を紹介していきたいと思います。

(注釈1)

※国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成29年推計)」より作成
https://www.ipss.go.jp/pp-zenkoku/j/zenkoku2017/pp_zenkoku2017.asp
全女性人口64,428千人に対して50歳以上の女性人口は32,489千人となり構成比率は50.4%となる。

(注釈2)
出典:男女共同参画局「共同参画」2018年1月号
世界経済フォーラムが「ジェンダー・ギャップ指数2017」を公表
2017年の日本の順位は、144か国中114位
https://www.gender.go.jp/public/kyodosankaku/2017/201801/201801_04.html

(注釈3-1)
出典:PR TIMES
【40代女性の46%が“アンチエイジング”に抵抗あり!】40代女性誌No.1『GLOW』が「新美容ワード」を提唱!「若さより年齢なりの美しさ」=「ナレ美(び)」とは?
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000483.000005069.html
(2017年2月8日)

(注釈3-2)
出典:COSMOPOLITAN
「アンチエイジングなんて気にしない」と公言するセレブたち
https://www.cosmopolitan.com/jp/entertainment/celebrity/gallery/g1063/beauty-hair-celebrity-hair-makeup-g12191904-celebrities-on-anti-ageing/
(2017年9月8日)

(注釈4)
三菱総合研究所 「生活者市場予測システム (mif)」 より抽出
(2022年12月1日)(https://mif.mri.co.jp/)

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著者プロフィール

プロフェッショナルズ新聞第一部 部長高美 太一(たかみ たいち)

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