高齢者数がピークを迎え、社会保障の持続可能性が叫ばれる “2040年問題”。なかでも医療介護費の削減は大きな課題とされています。国民の健康寿命を延ばしつつ、財政面でも持続可能な社会を実現するというこの課題は、その重要性と同じく大きなビジネスチャンスでもあります。日本のヘルスケア産業の市場規模は、2025年には約33兆円、2040年には100兆円超となる見込みで、現在の日本の国家予算に相当します。1)なかでも、疾病にかかる前の早期に予防することで医療介護費削減が期待できる「予防医療」は、そのインパクトの大きさからも注目が集まっており、厚生労働省も2021年2月から健康寿命を延ばすための「スマート・ライフ・プロジェクト」を開始。運動・食生活・禁煙などと絡めて、幅広い企業と連携しながらアクションを呼び掛けています。このビジネスチャンスにおいて、従来のヘルスケア関連企業に限らず様々な分野の新たなプレイヤーが続々参入してきています。活況を見せる予防医療マーケットですが、数えきれないほどのプレイヤーの中で如何に選ばれ続けるかは、実践する側である生活者の正しい理解が非常に重要となってきます。ここからは予防医療を生活者の側から見ていきたいと思います。生活者にとって「予防医療」には、3つの「段階」と「壁」があると言われています。ひとつめの「段階」ですが、予防医療は大きく分けて1次予防:病気にならない2次予防:病気の早期発見2次予防:病気からの快復と再発防止の3段階あり、加えて最近は0次予防として「遺伝子情報や生活環境に基づいた病気の発症予防」なども提唱されています。同じ「予防医療」でも、生活者がどの段階に臨むかでその態度やアプローチも変わって来ます。次に「壁」。生活者の予防医療の実践を阻む壁として、第1の壁:アクションに移せない第2の壁:楽しめない、飽きる第3の壁:本当に予防につながっているか分からないがあるといわれています。2)健康のためにやらなきゃ(やめなきゃ)とわかっていてもなかなか始められなかったり、効果が感じられず続かなかったという話は非常に多く聞かれます。このように実践する側の状態や課題を正しく理解し、適切なアプローチをすることは、貴社の製品、サービスが選ばれ続けるための重要な要素になります。さらに生活者とひとことで言っても、性・年代といったデモグラフィック的な違いだけでなく、予防医療に取り組む部位(症状)や心情などの違いによっても状況が異なり、その要素を掛け合わせると無限のインサイトやニーズの存在が予想されます。生活者の予防医療への取り組みを阻む障壁を取り除き、乗り越えるための推進力として、デジタルを中心に技術革新が進んでいます。しかしながら、その障壁は技術革新だけでは乗り越えられない、無限のインサイトやニーズにくるまれたとても複雑で人間的なものではないかと考えます。生活者の置かれた立場やその内側に存在するインサイトを丁寧に解きほぐし明らかにしていくアプローチは、人間の根源的な希求そのものである“健康”を対象とする予防医療マーケティングにおいて重要なキーポイントとなります。そしてそれは予防医療に限らず、ヘルスケアマーケティング全般においても当てはまります。この理解の深耕がどれだけ進められるかで、貴社の製品、サービスが選ばれ続けるか否かの違いが生まれてくるはずです。弊社朝日広告社では、生活者のインサイトや行動ドライバーを発見するためのメソッドを始めとした、ヘルスケアマーケティングにおける様々な支援をご提供しています。成長し続けるヘルスケア市場におけるマーケティング活動でお悩みの際は、経験豊かなマーケティングのプロがサポートさせて頂きます。どのようなことでも結構ですので、ご相談頂ければ幸いです。